貴船神社は、本宮(ほんぐう)、中宮(なかみや)、奥宮(おくみや)の三社で成り立ちます。叡山電鉄・貴船口付近から本宮までのルートはPart1で紹介していますので、よろしければ御覧ください。
本宮から北に向かって歩いていくと、中宮が見えてきます。中宮は結社(ゆい の やしろ)とも呼ばれています。
結社の鳥居です。
鳥居を潜ると結社の本殿(ほんでん)が見えてきます。御祭神は木花咲耶命(このはな さくや ひめ の みこと)の姉とされる、磐長姫命(いわなが ひめ の みこと)です。
本殿の隣に、この地域の山奥で発見された天乃磐船(あめ の いわふね)と呼ばれる船の形をした自然石があります。天乃磐船は、饒速日命(にぎはやひ の みこと)が高天原から地上に降りる際に使用したとされる船です。
本殿の後方に、百人一首の女性歌人・和泉式部の歌碑があります。
石碑の近くには、御神木の桂(かつら)の樹があります。
結社を出て、参道を歩いて行くと、相生の杉(あいおい の すぎ)が見えてきます。同じ根から生えた二本の杉は、夫婦共に長生きという意味として捉えられています。
相生の杉の隣にあるのは、二ツ社(ふたつやしろ)と呼ばれる林田社(はやしだ しゃ)と私市社(きさいち しゃ)です。御祭神は少彦名命(すくなひこな の みこと)と大国主命(おおくにぬし の みこと)です。
相生の杉から少し歩いた所に、思ひ川(おもい がわ)にかかる鳥居があります。昔はこの川で手を洗い、口をすすぎ、身を清めてから奥宮に参拝したそうです。
思ひ川から少し歩いた所に、つつみヶ岩があります。
つつみヶ岩から参道を歩いていくと、奥宮の御神門(ごしんもん)が見えてきます。その右側に、数台しか駐車できない有料駐車場があります。貴船神社は有名な大神社ですが、立地的に小さな駐車場しか作れないのが難点です。
奥宮の御神門を近くから。左側には手水舎(ちょうずしゃ)があります。
手水舎を斜めから。
御神門をくぐってすぐの所に、山の神である大物主命(おおものぬし の みこと)を祀る日吉社(ひよし しゃ)と、連理の杉(れんり の すぎ)があります。
連理とは、別々の木が重なって一つになる事を言いますが、杉と楓という別種の連理は非常に珍しいです。
御神門の先に、奥宮があります。
奥宮の拝殿を近くから。奥に御祭神の高龗神(たかおかみ の かみ)を祀る本殿が見えます。本殿の床下には「龍穴」と呼ばれる穴があり、本殿の修理や建て直しの際でも人目に触れないよう、穴を塞いで作業をする附曳神事(ひぶき しんじ)が行われます。
高龗神は、水の供給および祈雨と止雨を司る龍神です。因みに、漢字ではこのように書きます。
龗(おかみ)の字は、このように書く場合もあります。
拝殿の隣に鈴市社(すずいち しゃ)があります。御祭神は初代皇后・媛蹈鞴五十鈴媛命(ひめたたら いすずひめ の みこと)です。
鈴市社の隣に、石積遺構の船形石(ふながた いし)があります。ここは初代・神武天皇の母、玉依姫(たまより ひめ)が乗って来た黄船(きふね)を隠した場所とされています。
船形石の隣に、吸葛社(すい かずら しゃ)があります。御祭神は大国主命の御子・味鉏高彦根命(あじすき たかひこね の みこと)です。因みに、吸葛は花の名前です。
参拝後は、貴船名物・川床料理(かわどこ りょうり)を楽しみましょう。
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