榛名神社(はるな じんじゃ)

神社(Shrine)群馬(Gunma)

〒370-3341 群馬県 高崎市 榛名山町 849

駐車場:有料駐車場が複数ある。


 

上野國六宮・榛名神社は、古より信仰の対象となってきた群馬県・上毛三山(じょうもう さんざん)の一つ、榛名山の山麓にあります。

 

 

境内案内図です。

 

 

榛名神社の大鳥居は高さが約16mもあります。一之鳥居は約5kmほど南にあります。

 

 

社号標と銅鳥居です。奥に隋神門が見えます。

 

 

重要文化財の隋神門を近くから。右側に七福神・毘沙門天の像があります。

 

 

毘沙門天の原型はインドのクベーラ神ですが、北方守護の四天王・多聞天(たもんてん)とも呼ばれています。国内における毘沙門天の信仰は京都の鞍馬寺で始まり、室町時代の末期頃から七福神として信仰を集めるようになりました。

 

 

禊橋(みそぎはし)の右側に七福神・寿老人(じゅ ろうじん)の像があります。

 

 

寿老人は長寿を司る中国道教の神仙であり、実在の人物をモチーフにして南極老人星を神格化した神であると考えられています。

 

 

榛名川の対岸にアーチ状の奇岩・鞍掛岩(くらかけいわ)があります。下の洞窟の中には御幣(ごへい)が祀られています。

 

 

参道の右側に七福神・布袋(ほてい)の像があり、左側に秋葉神社(あきば じんじゃ)への参道があります。

 

 

布袋は実在した中国の禅僧で、肥えた体に大きな頭陀袋(ずだぶくろ)を担いだ姿で描写されます。布袋や寒山拾得(かんざんじっとく)のような有名な中国禅僧は、何故か妖怪じみた風狂な姿で後世に伝えられています。

 

 

秋葉神社の参道です。

 

 

参道の途中にある祠です。参拝する際は十分に注意してください。

 

 

秋葉神社は6つの祠からなります。この場所に火伏の神を祀る意味とは・・・。

 

 

榛名神社の参道に戻ります。左側に御神水の水琴窟(すいきんくつ)と、七福神・福禄寿(ふくろくじゅ)の像があります。奥に見えるのは三重塔です。

 

 

福禄寿は長い頭が特徴の、中国道教の神仙です。元は寿老人と同じ神だったのではないかと言われています。

 

 

三重塔は神宝殿(しんぽうでん)と呼ばれており、その内部では万物の根源たる造化三神(ぞうかのさんしん)が一柱、天御中主神(あめの みなかぬし の かみ)をはじめに、5柱の天神を祀っています。

 

 

神宝殿の向かいに七福神・恵比寿(えびす)の像があります。原型は伊弉諾命(いざなぎ の みこと)・伊弉冉命(いざなみ の みこと)の子である蛭子(ひるこ)か、大国主の子である事代主(ことしろぬし)ではないかと考えられています。

 

 

神宝殿の先に石鳥居があります。その先にトンネル状のロックシェッドがあります。

 

 

ロックシェッドの先に神橋が見えます。

 

 

神橋の手前に、災厄をもたらす邪神や悪魔を追い返す神として尊崇されている、賽の神社(さいのかみしゃ)があります。

 

 

神橋から行者渓を望みます。東海道五十三次で有名な歌川(安藤)広重が、絵画の題材に選んだ場所です。

 

 

神橋の先に七福神・辯財天(べんざいてん)の像があります。元はインドの女神サラスヴァティーですが、中国仏教を経由して日本に伝来し、神道と習合して宗像三女神・市杵嶋姫命(いちきしまひめ の みこと)と同一視されるようになりました。

 

 

辯財天像の左側に、岩肌に嵌め込まれた扉があります。これは東面堂(とうめんどう)と呼ばれた御堂の名残で、元は秘仏の千手観音像を安置する為の場所だったと考えられています。

 

 

辯財天像の近くに萬年泉があります。かつて榛名神社で雨乞い祈願が行われた後、柵中の井戸水を持ち帰る習わしがあったそうです。

 

 

萬年泉の近くに、境内の湧水を利用している御水屋(おみずや)があります。

 

 

御水屋の前から、瓶子の滝(みすずのたき)を望みます。

 

 

御水屋から、矢立の杉(やだてのすぎ)と神幸殿(みゆきでん)を望みます。

 

 

参道の石段から、岩間の向こうに御神門を望みます。

 

 

御神門の先に七福神・大黒天(だいこくてん)の像があります。元はインドの神であるシヴァの化身マハーカーラですが、中国仏教ルートで日本に入り、神道と習合して大国主命(おおくにぬし の みこと)と同一視されて、福の神として尊崇されるようになりました。

 

 

左側に御神門、正面に双龍門(そうりゅうもん)を望みます。

 

 

双龍門の先に、神楽殿(かぐら でん)、国祖社(こくそ しゃ)、拝殿(はいでん)があります。撮影当時、国祖社は御修造中でした。

 

 

 

拝殿の後方には本殿があり、御神体の御姿岩(みすがた いわ)は社殿と一体になっています。御姿岩には洞窟があり、その内部で主祭神の火産霊命神(ほむすびのかみ)と、埴山毘売神(はにやまひめのかみ)を祀っているそうです。

 

 

榛名神社から約4km、榛名湖の湖畔に御沼龗神社(みぬま おかみ じんじゃ)があります。奥に見える綺麗な形をした山は榛名富士(はるな ふじ)で、山頂には木花開耶姫命(このはなさくやひめ の みこと)を御祭神とする富士山神社(ふじさん じんじゃ)があります。

 

 

榛名湖が全面凍結すると、長野県・諏訪湖の御神渡り(おみわたり)のような現象が起きるそうです。