吉原神社(よしわら じんじゃ)

神社(Shrine)東京(Tokyo)

〒111-0031 東京都 台東区 千束 3-20-2

駐車場:なし。


 

吉原神社は、昔は遊郭、現在は風俗店が立ち並ぶ吉原の地にあります。

 

 

遊郭時代は、ここに木造黒塗りの吉原大門(よしわら おおもん)が建っていました。

 

 

吉原大門前の五十間道(ごじっけん みち)はS字カーブになっていて、酷く見通しが悪いです。外部から遊郭の中を見られないように、意図的に道を曲げているのだとか。

 

 

かつて吉原遊郭の周囲は、遊女が逃げられないように大溝の水路で囲まれていました。遊女のお歯黒で水が汚れていたからか、水路の水がお歯黒のように真っ黒だったからかは分かりませんが、その大溝は「お歯黒どぶ」と呼ばれていました。水路の遺構は、階段横の石垣を残すのみです。

 

 

吉原大門から約270mほど離れた所に、吉原神社があります。

 

 

かつてこの地には5社の稲荷神社がありましたが、明治時代に合祀し、吉原神社となりました。

 

 

境内には「心を込めてお祈りすれば、必ず福が得られる」と信仰されている、お穴様(おあな さま)の社があります。

 

 

何故か天燈鬼・龍燈鬼(てんりゅうき・りゅうとうき)の石像がありました。元は四天王に踏みつけられている邪鬼ですが、のちに灯籠で仏法を照らす役割を与えられました。

 

 

吉原神社から約150mほど離れた所に、吉原神社の奥宮・吉原弁財天(おく の みや・よしわら べんざいてん)があります。

 

 

境内には、関東大震災で被災した遊女の供養塔があります。地震の際、遊女が脱走しないよう唯一の出入口である大門が閉められてしまい、火災が発生しても逃げる場所がありませんでした。遊女達は逃げ場を求めて弁天池に飛び込みましたが、折り重なるようにして溺死したそうです。

 

 

吉原弁財天は1935年に吉原神社と合祀され、奥宮になりました。

 

 

社殿の前に弁天池があります。元はもっと大きな池でしたが埋め立てられてしまい、現在は一部分しか残っていません。