弘福寺(こうふくじ)

寺院 (Temple)東京(Tokyo)

〒131-0033 東京都 墨田区 向島 5-3-2

駐車場:近くにコイン・パーキングがある。


 

弘福寺は禅宗の一派・黄檗宗(おうばくしゅう)の寺院です。境内には江戸時代の奇僧、風外慧薫(ふうがい えくん)の作品が安置されています。

 

 

写真中央に弘福寺、その手前に小さな有料パーキングがあります。道路の反対側に弘福寺の会館がありますが、参詣者がその駐車所を利用して良いのかは分かりません。

 

 

山門です。黄檗宗は中国臨済宗の正統後継者である隠元隆琦(いんげんりゅうき)禅師が開いた宗派で、中国禅の様式がそのまま直輸入されている為、どことなく異国情緒を感じます。

 

山門の扁額には、牛頭山(ごずさん)と揮毫されています。隅田川沿いにある牛嶋神社の御祭神が須佐之男命(すさのお の みこと)で、明治時代までは牛頭天王(ごずてんのう)と呼称していました。弘福寺の山号はそれに因んだものです。

 

 

山門の先には、布袋尊(ほてい そん)と彫刻された石碑があります。布袋尊は西暦800年代の後半から900年代前半にかけて、明州(現在の寧波市・上海の南側)に実在したとされる禅僧です。

 

 

布袋尊の石碑の左側に、穴風外(あな ふうがい)の異名を持つ風外慧薫(ふうがい えくん)が彫刻した咳の爺婆尊(せき の じじ ばば そん)が安置されています。穴風外は穴居生活をしながら、達磨や布袋の絵を描いていた事で知られています。

 

 

穴風外は爺婆尊を両親の身代わりとして大切にしており、その事を知った小田原城主の稲葉正則(いなば まさのり)公は、石像を取り寄せて弘福寺の境内に安置しました。黄檗宗の寺に、曹洞宗(そうとう しゅう)の穴風外の作品が安置されているのは、その為です。

 

 

風外窟(ふうがい くつ)

 

 

黄檗宗の本堂(ほんどう)は、大雄寶殿(だいゆう ほうでん)とも言います。御本尊は布袋尊です。その右側に墓地があり、昔は文豪・森鴎外(もり おうがい)の墓がありました。現在は東京都三鷹市の禅林寺(ぜんりんじ)に改葬されています。

 

 

 

三鷹・禅林寺(Mitaka・Zen rin ji)と八幡大神社(Hachiman dai jinja)

 

 

本堂の扁額です。祝国・・・と書いてあるのでしょうか?縦長の扁額は全く読めません。

 

 

黄檗宗の寺院には、桃戸(ももと)と呼ばれる観音開きの扉があります。中国では桃は邪を払う神聖な樹木と考えられており、この扉を勢いよく開く事で邪気を祓います。

 

 

黄檗宗・リンク集(Oh baku shu・Link)